【フラット35】2024年4月の金利発表
2024/04/01|住宅ローン
融資率(9割以下)返済期間21~35年の【フラット35】の金利は、2024年3月の1.84%から0.02%下がり1.82%となりました。
そのほかの金利は以下の通りです。
融資率9割以下 返済期間21~35年 1.82% 返済期間20年以下 1.43%
融資率9割超 返済期間21~35年 1.93% 返済期間20年以下 1.54%
ちなみに、前月(3月)の金利は以下の通りです。
融資率9割以下 返済期間21~35年 1.84% 返済期間20年以下 1.36%
融資率9割超 返済期間21~35年 1.98% 返済期間20年以下 1.50%
返済期間21年以上の金利は下がり、20年以下の金利は上がりました。
住宅金融支援機構も頑張っている!?
前々月の【フラット35】2024年2月の金利発表コラムで、【フラット35】の金利予測の仕方をお伝えしました。機構債は2024年2月の【フラット35】の金利決定要素が第201回で、2024年1月は第200回であり、機構債の表面利率を見ると1.05%となっているのに対しい、2月は前月に比べて0.05%下がっていることから【フラット35】の金利も0.05%下がるのでは?と予想したとおり、実際に2月は融資率9割以下、返済期間21~35年の【フラット35】の金利は、2024年1月の1.87%から0.05%下がり1.82%となりました。
その理屈からすると3月の金利決定要素である202回機構債の表面利率は1.08%と前月に比べて0.08%上がったので、【フラット35】の金利も0.08%上がり1.90%になるのでは?と思いきや3月の金利は1.84%と0.02%の上昇に留まりました。【フラット35】2024年2月の金利発表のコラムでも「イレギュラーもあり得る」と書きましたが、その通りになりました。
これは現状において住宅金融支援機構が苦戦している状況を表しており、長短金利の差が開いている現在において固定金利である【フラット35】が1.90%、変動金利が0.4%程度だとすると、さらに【フラット35】を借りる人が減ってしまい、国が予算を付けて「子育てプラス」を導入したにも関わらず、その予算を消化できないような状況は避けたい…というところでしょうか。だから0.06%は「住宅金融支援機構が飲み込む」形となったのではと想像しています。
そして4月の【フラット35】決定要素である203回機構債の表面利率はさらに0.06%上がりましたが、融資率9割以下、返済期間21~35年の金利を1.82%と下げてきたのです。住宅金融支援機構は今月0.08%の金利を飲み込んだ形となります。その証拠に融資率9割以下、返済期間20以下の金利は1.43%と、前月に比べて0.07%上がっています。
固定金利に借り換える本当のラストチャンスかもしれない
しかし、住宅金融支援機構も一時的には金利を飲み込むことができても、これをずっと続けるわけにはいきません。
日銀は2024年3月18日・19日に開かれた金融政策決定会合で「賃金と物価の好循環を確認し、2%の物価安定目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至った」と判断し、2016年2月に導入したマイナス金利政策(金融機関が日銀にあずける当座預金の一部にマイナス0.1%を適用)を廃止し、無担保コール翌日物レートを0〜0.1%程度で推移するよう促すことを決めました。これによりすぐに住宅ローンの変動金利が急激な上昇をすることは避けられましたが、言い換えれば「変動金利の金利を上げる準備は整った」とも言えます。
また、長期金利を低く抑え込むための長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)や上場投資信託(ETF)などリスク資産の買い入れ終了も決まり、【フラット35】の金利などに影響する長期金利は市場の動向に委ねられることになりました。日銀は「に長期金利が急激に上昇する場合は機動的に買入れオペの増額等を実施する方針」としていますが、果たしてどうなることか…。
結果として長短金利がさらに開く可能性もあるということです。つまり変動金利は政策金利として強制的に抑え込まれていますが長期金利は放置されている状況です。もしこのまま長期金利が上がれば、【フラット35】の金利と変動金利の差は2%近くになり、「変動金利が上がった時には固定金利に借り換えよう」と考えている方には変動金利が上がった時には固定金利は手の届かない高金利になってしまっている可能性もある…ということです。
まずはご相談ください
いま借りている住宅ローンをどうするべきなのか?非常に大切な局面と言えます。「そんなにすぐに変動金利は上がらない」「金利が上がってもたいしたことはない」「金利が上がっても放っておけばいい」と無責任な発言をする人もいますが、未来のことは誰にもわかりませんし、家計の状況や借入金額などによっては慎重な判断が必要な場合もあります。
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