【住宅金融支援機構】住宅ローン利用者の実態調査 公開
2024/07/17|住宅購入
2024年6月28日に住宅金融支援機構は「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年4月調査)】」(以下、「今回調査」と省略)を公開しました。インターネットによるアンケート調査であり、調査は2023年10月から2024年3月までに住宅ローンの借入れをされた方1,500人(全国の20歳以上70歳未満の方(学生の方及び無職の方を除く))を対象としています。
以前からも行われている調査で、実際に住宅ローンを利用した方の動向をうかがい知れるものとして有効です。
今回のコラムでは、調査の主な目的である住宅ローンではなく、住宅購入者の実態に注目してみます。
調査結果から見る住宅購入者の実態
(1)住宅の小型化
まず近年の大きな変化として、世帯構成の変化や住宅価格の高騰などもあり、建物の延床面積が大幅に減少しています。国土交通省 総合政策局 情報管理部 建設調査統計課が2003年(平成15年)4月30日に公表した【平成14年度の新設住宅着工戸数(概 要 )】によると、2002年(平成14年)度の新設住宅着工戸数は1,145,553戸であり、新設住宅着工床面積は103,438千㎡であることから、1戸当たりの床面積はおよそ90.3㎡となります。
しかし、今回調査によると、取得した住宅の延べ面積は70㎡以上~80㎡未満が最も多い結果となり、住宅の小型化が顕著に表れています。実際に地域の工務店やビルダーが手掛ける住宅において平屋が人気であり、ハウスメーカーでさえも小型住宅を商品にラインナップしています。
(2)購入年齢層の変化
以前には住宅購入者の若年化が顕著で、住宅販売事業者も20代前半の購入者をターゲットに営業展開していましたが、最近では50代の住宅取得が目立つようになりました。
今回調査でも20代の住宅取得は依然として勢いがありますが、30代になるとその勢いは弱まり、代わりに50代、60代の住宅取得者が大きく伸びているのがわかります。
50~60代は「モノの所有」に対して意識が高いといわれており、景気や経済の回復、先行きの見通しなどから「買える」と思えば買う層ともいえますが、30代は「モノの利用」に対する意識が高く「不要なモノは買わない」あるいは「借りて済むなら買う必要は無い」という合理的な考え方をする層ともいわれています。
(3)住宅性能
取得した住宅性能はZEHが25.7%、長期優良住宅が43.0%となっていますが、注目すべきは「いずれにも該当しない」が42.3%もあることです。
この「いずれにも該当しない」が、単にZEHや長期優良住宅ではないだけで、断熱性や耐震性などにとても優れた住宅だとすれば良いのですが、ただ建築基準法を満たす住宅であれば、これは住宅業界としても大きな問題であるように感じます。
個人的には「長期優良住宅が最良な選択とはいえない」とも思っていますが、しかしながら取得する住宅が「長期優良住宅の認定すら取れない」のは問題だということです。
まとめ
エフアンドエス・エキスパートでは住宅ローンだけでなく、住宅購入そのもののご相談もお受けしています。住宅会社との交渉の仕方や、求める住宅性能の決定、資金計画、住宅会社選びなど、ご相談いただける内容は多岐にわたります。
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