先日、突然の訃報に言葉を失いました。FPの仲間であり、これまで13年間に渡り講演業を共にしてきた関口輝氏が亡くなったのです。享年52歳…早すぎる死とはまさにこの事であり、何をどう表現して良いかわからなくなりました。

関口さんとの出会い

私が住宅会社を退職しFP事務所を設立した2011年、長野県にある生活経済研究所長野の塚原さんと知り合い、業務委託の研究員として講演業を開始することになりました。そこに既に講師であり私と同じく業務委託の主任研究員として在籍していたのが関口さんでした。

出会ったときは上の写真より厳つい顔で（笑）あまりベラベラと喋らないため、近寄りがたい雰囲気もあり正直なところ苦手な存在でもありました。

スーツを作りに長野県千曲市へ

私は会社員時代にはスーツやワイシャツなど一切のこだわりもなく、着れればそれで良いしワイシャツなどどうせすぐダメになるからと「しまむら」の数百円のワイシャツを着ていました（笑）あるとき勤務先の社長が支店長などの役職者にボーナス代わりにとオーダースーツをプレゼントしてくださることがあり、日本橋高島屋へ行って生地を選び採寸してもらったのが人生初のスーツづくりでした。

それがきっかけとなり、独立起業後は格好にもこだわりたくなり、スーツやワイシャツはすべてオーダーで作るようになりましたが、当時はまだまだ身分相応である「2着で59,800円」みたいなスーツが多かったのを覚えています。

ある日、関口さんが「市川さんもスーツはオーダーでしょ？ウチの店でいいスーツ作れるけどどう？」と親切か営業かわかりませんが（笑）関口さんが勤務する会社のグループ企業にアパレル部門があり、そこでのスーツを勧めていただきました。スーツが魅力で…というより「関口さんともっと仲良くなりたい」という思いで購入を決めたのを覚えています。

生地選びと採寸、仮縫いでのチェック、仕上がったスーツの受け取りと3回ほど千曲市に行き、その都度関口さんと関口さんの勤務先の系列飲食店であるグーギーズに行って食事をしました。とっても楽しかった～！

話せば話すほど関口さんの人柄に惹かれていき、いつのまにか苦手な人ではなく「好きな人」になっていました。

ちなみに…その時に作ったスーツは、私の体系が大幅に変わってしまい現在は着れません（笑）頑張ってダイエットして天国の関口さんにもう一度見てもらえるよう頑張ります！

関口さんの仕事ぶり

ある時から以前の勤務先を退職され、生活経済研究所長野の運営母体であるエフ・ピー・アイ・ジェイ株式会社の社員となり、最終的には役員になり生活経済研究所長野の業務運営における事務局長になりました。とても頼れる存在で、住宅に例えるなら、これまでの盤石な基礎の上に厳つい8寸くらいの太い柱が立ったような印象です。

私たち講師のレジュメ作成から講演内容などにも的確にアドバイスをしてくださり、ご自身も講演をしながら、時には厳しい指摘を、時には講演を絶賛してくださり、時にはおちゃらけて場の雰囲気を和ませるなど、八面六臂の活躍とは正にこの事でしょう。

最後に…

もちろん完璧な人などいませんから、もしかしたら私の知らないダメな関口さんもいるのかもしれません。しかし私の知る関口さんはとても魅力的な人であり、どうしても最後のお別れは欠かせない人でした。

関口さん…これまでありがとうございました。本当に感謝しています。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。