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マンションを【変動金利の住宅ローン】で購入は危険!?

マンションを【変動金利の住宅ローン】で購入は危険!?

都市圏では土地価格が高価で一戸建ては相当に家計を圧迫するため、土地購入代金が安く済むマンションは、自宅を所有するための選択肢として有効です。ただし、メリットとデメリットがあるため安易な選択は避けたいものです。

マンション購入のメリット・デメリット

【メリット】
・立地などの利便性が良い
・セキュリティの充実
・共用施設などがある
・ワンフロアで生活できる
・快適(気密性・断熱性が高いことによる低光熱費、高層階では眺望が良いなど)
・風水害などの災害の可能性が低い

【デメリット】
・管理費や修繕積立金など毎月の費用が発生する
・近隣への音など配慮が必要
・大規模修繕時の費用負担や修繕の可否がしばしば問題にあがる
・地方部においては駐車スペースの確保(駐車台数の制限や駐車場代の負担)

最も注意すべきは修繕積立金

マンションに将来発生する外壁や屋根、エレベーター等共用部分の修繕は、マンションの購入者(区分所有者)で団体(管理組合)を構成し、維持管理・修繕を行います。修繕工事の実施時に、多額の費用を一括で支払うのでは、区分所有者の負担が大きくなり合意形成が困難であるほか、資金不足により修繕工事ができない可能性もあるため、将来予想される修繕工事に要する費用を、20~30年などの長期間にわたり計画的(長期修繕計画)に積み立てていくのが修繕積立金です。

修繕積立金の積立方法には、長期修繕計画により算出された修繕工事費の累計額を、計画期間中均等に積み立てる方式(均等積立方式)の他、当初の積立額を抑え段階的に積立額を値上げする方式(段階増額積立方式)があります。また、購入時にまとまった額の基金(修繕積立基金)の徴収や、修繕時に一時金を徴収または金融機関からの借り入れを前提とした積立方式を採用している場合もあります。段階増額積立方式の場合は、将来の修繕積立金がどれくらいになるのかを事前に確認しておきましょう。

新築マンションでは段階増額積立方式を採用しているケースが多く、併せて販売時に修繕積立基金を徴収している場合もあります。

つまり、マンションの所有で発生する修繕積立金は、今支払っている金額より「今後は上がる可能性しかない」ということです。

国土交通省:平成30(2018)年度マンション総合調査結果からみたマンション居住と管理の現状より

長期修繕計画の確認

長期修繕計画を作成している管理組合の割合は90.9% であり、約1割のマンションでは長期修繕計画が作成されていません。また、25年以上の長期修繕計画を作成している割合となると、近年増えてはいるものの新しいマンションでも5割程度に留まるため、中古マンションを購入する際は特に注意が必要です。長期修繕計画は今後のマンション管理に直結する重要な要素のため、マンションを購入する前には次の①~④の内容を調べておきましょう。

① 長期修繕計画の有無
② 修繕積立金の設定額と不足額
③ 大規模修繕工事が未実施かどうか
④ 長期修繕計画の見直しをしているか

修繕積立金計画(国土交通省「平成30(2018)年度マンション総合調査」)
修繕積立金の積立状況(国土交通省「平成30(2018)年度マンション総合調査」)

住宅ローンが変動金利だと…

マンション購入において修繕積立金はコストであり、支払いを免れることはできません。しかも段階的な上がる仕組みであるため、年月の経過と共に負担が増えていきます。

そこに住宅ローンの返済負担が上がってしまうとどうなるでしょう?変動金利は住宅ローンを借りたところから半年ごとに金利の見直しがかかります。金利が高い時に借りた変動金利であれば、その後は金利が下がる期待が膨らみますが、金利が史上最低といわれる時期に借りた変動金利であるならば、その後は金利が上がる不安しかありません。(変動金利の4つのルールと2つの注意点はコチラの動画をご覧ください)

変動金利については前回のコラム<【住宅ローン】どう考えても変動金利は上がる!?>で書いた通り、今後は上がると考えるのが普通です。

まとめ

さらにお子様のいらっしゃる世帯では教育費の負担も年月の経過と共に増えていきますし、今後は物価上昇も懸念されます。修繕積立金、住宅ローン返済、子どもの教育費、物価上昇と増える要素のあるものばかりですから、この中の住宅ローンくらいは増える要素の無いもの(=固定金利)を選択するのも対策のひとつです。

住宅ローンに関するご相談はエフアンドエス・エキスパートにお任せください。

「考えがまとまっていないので、何を相談して良いかわからない」と言われるケースもありますが、考えをまとめるためのご相談ですから、そんなことは一切気にせずご連絡ください。お待ちしております。

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