【子育て支援】制度改正が相次ぐ2024年10月・11月
2024/11/15|家計管理
2024(令和6)年10月に児童手当が、11月に児童扶養手当が制度改正されています。どちらも似ている名称の制度ですが、その違いと大きく拡充された改正内容について解説します。
児童手当(2024年10月改正)
児童手当は子育て世帯の経済的な支援を目的とした制度で、子どもがいる家庭に対して一定の金額が支給されます。今回の改正は制度の拡充であり、支給される期間が延びるため支給総額も増額となります。これまでの制度(従来)と2024(令和6)年10月からの制度(改正)を比較すると次のようになります。
【補足】
子どもの人数は、22歳に達した日以降の最初の3月31日までの養育する子(児童養護施設等に入所中の児童を除く)のうち、年長者から第1子、第2子、第3子…と数えます。実際に手当が支給されるのは、子どもの年齢18歳になり最初の3月31日までですが、「多子加算の子の数え方」を設定することで、第3子として大きな金額をもらえる期間が長くなります。
(例1)19歳、16歳、10歳の3人のお子様を養育している方の場合
⇒ 19歳のお子様を第1子、16歳のお子様を第2子と数え、10歳のお子様に3子以降の手当額が適用されます(月額40,000円)
(例2)23歳、17歳、15歳の3人のお子様を養育している方の場合
⇒ 23歳の子は数えません。17歳の子が第1子、15歳の児童が第2子の手当額が適用されます(月額20,000円)
児童扶養手当(2024年11月)
主にひとり親家庭などで経済的に支援が必要な世帯に対して、生活の安定と自立の促進に寄与するため手当が支給される制度です。詳細はこちら
<支給対象者>
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童(障害児の場合は20歳未満)を監護する父または母等
<支給要件>父母が婚姻を解消、父または母が死亡、父母の離婚、父または母の死亡、重度の障害の状態、生死不明(船舶・航空機事故など)、父または母から1年以上にわたり扶養義務及び監護義務を全く放棄されている、父または母が1年以上にわたり拘禁されている、未婚の母が出産した子、父または母が裁判所からDVによる保護命令を受けたの児童等を監護していること等
<支給金額と支給月>
1月、3月、5月、7月、9月、11月に、それぞれの支払月の前月までの2ヶ月分が支払われます
2024(令和6)年11月分(2025(令和7)年1月支給分)から手当額と所得制限に関して制度改正があります。
<所得制限>
2024年11月以降は、全部支給および一部支給に係る所得制限限度額が引上げられます
児童扶養手当と児童手当の同時受給
児童扶養手当と児童手当は、基本的に異なる制度であるため、それぞれの要件を満たしていれば、児童扶養手当と児童手当を同時に受給できます。児童手当の制度改正により、児童扶養手当が奇数月、児童手当が偶数月に支給されるため、毎月何かしらの手当てが支給されるようになりました。
ただし、児童扶養手当も児童手当も、申請手続きをしないと受給できません。給付の要件を満たしているかを自治体に確認し、該当する場合は忘れずに手当の申請をしましょう。手当の支給は、申請した月の翌月分から開始されます。遅れた月分の手当については受給できなくなるため、これまで児童手当の対象となっていなかった世帯は早急な申請が必要です。
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