住宅の買い時はいつ!?優先すべきは建築費?ライフプラン?金利?vol.3
2024/04/07|住宅購入
住宅を購入する際に「どこの住宅会社で」「いくらの家を」買うのか、住宅ローンは「変動金利か固定金利か」で迷い、「どこの銀行で借りるのか」と迷うことはたくさんあっても、「いつ買うのか」を真剣に考える方が少ないような気がします。私も住宅会社勤務の時にそうでしたが、住宅会社や不動産業者は、いつの時代もアレコレ理由をつけて「今が買い時だ」と言います(笑)では本当の「住宅の買い時」とはいつなのでしょう?今回は前回に続く第3弾です。
住宅ローン金利から考える
住宅ローンを借りるなら金利は安いほうが良いのは言うまでもありませんが、固定金利の場合と変動金利の場合で考えるべきポイントが異なります。総じていえば変動金利はまたメリットだけでなくデメリットもそれぞれにあるので整理してみましょう
金利が低い時の変動金利のメリット
- 固定金利よりも当初設定される金利が低い
- 基準金利から引下げられる優遇金利などが大きい
- ローン残高が大きい時期に低金利であるため、利息の軽減効果が期待できる
- 低金利の期間が長ければ長いほど返済全期間の平均金利が低く抑えられる
- 毎月の返済が低く抑えられる分、繰り上げ返済に回すなど更に利息軽減効果を狙える
金利が低い時の変動金利のデメリット
- 今後の金利上昇時に返済額が上がるためライフプランが検討しにくい
- 今後の金利上昇を警戒するため、住宅ローンに関する監視を継続する必要がある(不安)
- 低金利であることを前提に大きなローンを借りると、今後の金利上昇により返済が厳しくなる可能性がある
金利が低い時の固定金利のメリット
- 低金利での全期間返済を確定できる
- 返済期間中に金利上昇を警戒する必要が無い(安心)
- 全期間の返済額を低金利で確定できるためライフプランが立てやすい
金利が低い時の固定金利のデメリット
- 同じ時期に販売されている変動金利と比べて金利が高く返済額も若干高額になる
- 低金利が続くと固定金利を選択したことを後悔する可能性がある
金利が低いから住宅を購入しよう!の落とし穴
低金利時に変動金利を借りるのであれば「金利が低い時の変動金利のデメリット」をよく理解し、きちんと対策ができる状況であるか確認しましょう。また「金利が低い時の変動金利のメリット」にある「基準金利から引下げられる優遇金利などが大きい」については、金利優遇幅を銀行側が自由に変えられる規約になっている場合には相当に注意が必要です。詳しくはYouTubeチャンネル【住宅と家計のFP市川貴博「そこまで言うか~!?」】の「住宅ローン 変動金利 チョ~厳しい!? 知らなきゃマズイ!? 4つのルール」の中で解説しているのでご覧ください。
まとめ
「住宅ローンの金利が低い時を狙い住宅を購入する」には一定の効果があります。しかし、「住宅ローンの金利が低いから住宅を購入する」のはお勧めできません。その違いは前者が「入念な準備をしてその機会を狙っていた」のに対して、後者は「思い付きの衝動買い」である可能性が高い点です。つまり、金利が低い時を狙うのはお勧めですが、金利が低いから住宅を買うのはお勧めできません。
住宅の買い時を検討するのに最も優先するのは?
これまで3回に渡り解説してきましたが、それらを踏まえると私はライフプランが一番優先されるべきであると考えます。
然るべきタイミングにお金を使うのは豊かな人生を過ごす上でとても大切です。しかし、何の準備もなくただ「欲しいから」という理由で住宅を購入するのはNGです。ライフプランは家族のイベントや夢、願いをスケジュールすると同時に経済的な裏付けを作り、事前の対策や準備をするためのツールです。
エフアンドエス・エキスパートではライフプランの作成と同時に住宅購入に関するご相談をお受けしています。住宅購入の時期を決定するための要素としてご利用ください。
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