増える年金!?減る年金!?【公的老齢年金】
2024/03/28|ライフプラン
20224年度の老齢基礎年金の年額は満額で816,000円となりました。昨年が795,000円ですから21,000円の増額です。
日本の老齢年金制度
日本の公的年金制度は、老齢年金、障害年金、遺族年金の3つが1セットになった制度です。中でも国民の老後を支える重要な社会保障の一環として機能しているのが老齢年金制度で、その基礎となる老齢基礎年金と、より充実した給付を提供する老齢厚生年金により構成されています。
今回のコラムでは老齢基礎年金を取りあげます。
老齢基礎年金(国民年金)
老齢基礎年金は、日本に住む全ての国民が対象となる公的年金制度の基盤です。20歳から60歳までの国民は、国民年金に加入し、保険料を納付することが義務付けられています。
老齢基礎年金の給付を受けるには、原則として40年間の保険料納付(2024年度は月額16,980円)が必要です。この納付期間により65歳から支給される老齢基礎年金の額が決定されます。冒頭に「満額」と付け加えた816,000円とは、40年間(厳密にいえば480ヶ月)一度も欠かさずに国民年金保険料を納付した場合の支給金額であり、納付期間が480ヶ月に達しない場合は納付した月数に比例して支給額が計算されます。ただし納付期間が10年(120ヶ月)に達しない場合は支給額はゼロとなるため注意が必要です。
また、支給される金額の満額は「物価スライド方式」と言って、物価が上がると増額され、物価が下がると減額される仕組みになっています。結果としてこの十数年は物価が下がり続けたことにより年金額が下がり続け、この状態が続いたことにより金制度に詳しくない人は「いずれ将来は年金がゼロになる」と不安が膨らんでしまったようです。
しかし、2022年を底に2023年、2024年と2年連続で年金額が増えていますが、これは紛れもなく物価上昇の影響によるものであり、年金制度として年金額が下がり続けるものではないことを証明しています。
とってもお得な年金制度
テレビや雑誌、新聞などは結果として営利活動であり必ずしも正しい事だけが報じられるものではありません。「年金制度の崩壊だ!」「老後は不安しかない」「老人に未来は無い」みたいなキーワードのほうがセンセーショナルであるため、年金制度など気不安を煽る方向に偏った報道がされがちですが、正しく年金制度を理解すれば「こんなに良い制度は無い」と気づくはずです。なにしろ65歳以降、生きていればずっともらえるのが公的年金です。国民年金保険料の納付金額と老齢基礎年金の受給額を比べても一目瞭然。こんなに得する制度はありません(笑)
まとめ
ご自身の老齢年金や勤務先からもらえる退職金を調べることもなく個人年金保険に加入したり、iDeCoで積み立てたりと若い時に遊べるお金をすべて老後資金に回してしまうのは必ずしも豊かな人生とは言えません。老後だけでなく若い時も楽しく豊かに暮らすためには、老後の収入である公的年金の額を知り、いま使えるお金をきちんと計算する必要があります。
ぜひ豊かな生活のための家計管理支援としてエフアンドエス・エキスパートをご利用ください。また今回のコラムテーマでもある老齢基礎年金についてはYouTubeチャンネル「そこまで言うか~!?」でも【国民年金保険料 払わないと損!?】でお伝えしていますのでご覧ください。
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